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葉隠は儒教と仏教の影響を大きく受けていると言はれ、一行一行に
古人の深い知恵と愛情が宿り、またなまなましい感情が脈うっている。

その内容は歴史、哲学、倫理、文化、教養、史蹟、伝説、実話、逸事、
和歌など、重要かつ学習に役立つものが多く収録編纂されている。

  • その構成は、全十一巻、千三百四十項である。
    • 夜陰の閑談… 総論の部分   
    • 聞書巻 一… 武士としての生き方   
    • 聞書巻 二… 武士としての生き方   
    • 聞書巻 三… 藩祖鍋島直茂の言行など   
    • 聞書巻 四… 初代勝茂の言行など   
    • 聞書巻 五… 二代光茂、三代綱茂の言行など   
    • 聞書巻 六… お国古来のことども   
    • 聞書巻 七… お国諸士の言行など   
    • 聞書巻 八…  〃   
    • 聞書巻 九…  〃   
    • 聞書巻 十… 他藩諸士の言行など   
    • 聞書巻十一… 補 遺

  

  
 このうち夜陰の閑談、聞書巻一、巻二の部分は葉隠の根本的特徴を示す「葉隠四誓願」や有名な 名言も多い。

 巻三以降は藩主の言行、説話、史伝のほか、
一般の武士達の様々な喜怒哀楽の記録などが多い。

 赤穂浪士の批判、上役や部下の扱い方、酒の飲み方、宿に着いたら緊急の出口を識るべきとか、 人の中でのあくびの止め方に至るまで日常生活上の心得も数多く、現代社会にそのまま相通じる内容を 含んでいる。
  

 

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